ニキビの予防 by 林 伸和 先生
顔に数個できただけで憂うつな気分になるニキビ。
今回はニキビの予防についてお話をします。
ニキビのもともとの原因は、皮脂の分泌亢進、毛穴のつまりにあります。皮脂の分泌が多いこと、毛穴がつまりやすいこと、この二つが毛穴への皮脂の貯蓄をまねき、最初のニキビ(白ニキビ)をつくるのです。
皮脂の分泌には、アンドロゲンという性ホルモンが関係しています。
ホルモンの分泌は、日内変動があり、感情にも影響されます。ストレスの少ない規則正しい生活をすることは、安定したホルモンの分泌につながり、皮脂の分泌量の低下、ひいてはニキビの予防となります。
でも、現在社会はそう甘くはありませんよね。
我々はストレスの多い生活を強いられています。そのような方には、毛穴のつまりに対するケアをお薦めしています。
毛穴のつまりには、グリコール酸を用いたケミカルピーリングが最も有効です。グリコール酸は、角栓という毛穴を塞いでいる物質を溶かして、取り除き、毛穴のつまりをなくしてくれます。一度の治療ではなく、定期的に繰り返すことでニキビができにくくなります。
症状の軽い方には、グリコール酸を含有する化粧水などのホームケア化粧品を使うことをお薦めします。この際注意が必要なのは、医師の指示のもとで使用することです。医師の指示無しに使用できるものは、十分な予防効果が少ない場合やスキントラブルの原因となる場合があります。
実際にケミカルピーリングを受けると、リラクゼーション効果があることがわかります。ピーリング後にビタミン導入を加えた合計一時間ぐらいの施術を受けると多忙な日常生活から離れたゆったりとした気分で過ごせることでしょう。
このリラクゼーション効果が、間接的にニキビの治療につながってくるのです。
ニキビの予防の目標は、皮脂の分泌のコントロールと毛穴を塞ぎにくくすることです。
これらを満足させる手段としてケミカルピーリングは非常に有効な手段です。
当皮膚科クリニックの「ニキビ対する治療」対策プログラムアドバイスはこちら。
林 伸和
1989年東京大学医学部卒業後、東京大学皮膚科に入局。
1993年より米国マイアミ大学に留学。
帰国後東京女子医科大学皮膚科講師を経て、現在准教授を務める。
専門分野はざ瘡(ニキビ)、レーザー治療。
イデリア スキンクリニック代官山では水曜日に林先生の診察を受けることができる。