■肌を元気にする栄養素と代表的な食べ物とは?
私たちの肌は細胞によって構成されており、細胞が代謝を繰り返すことで日々新しく生まれ変わっています。まずは、美肌をつくり出す栄養素と多く含まれる食べ物についてご紹介します。
・肌にハリやツヤ、弾力を与える「たんぱく質」
たんぱく質は、私たちの身体を構成する大事な栄養素。美肌成分として知られるコラーゲンもたんぱく質の一種で、肌のハリやうるおいを保つだけでなく、たるみやシワの予防にも役立ちます。含まれている食べ物は、肉や魚、卵、大豆のほか、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品です。
1日に摂る理想的な量は、「肉と魚、大豆製品を1回ずつ、卵1個、牛乳と乳製品を2回」ですので、これを3食に振り分けて摂ると良いでしょう。
・肌の代謝を促し、ターンオーバーを正常にする「ビタミンA」
ターンオーバーとは、肌の生まれ変わりのサイクルを指します。肌がゴワゴワに感じることや、繰り返す吹き出物が気になるなら、この周期が乱れている可能性があります。そんなときは肌や粘膜のうるおいを保ち、代謝を高めてくれるビタミンAを積極的に摂りましょう。
レバーやうなぎのほかに、人参、ブロッコリー、かぼちゃなどの緑黄色野菜にも豊富に含まれています。
・ニキビの改善、予防に効果的な「ビタミンB群」
ビタミンB群のなかでも、ビタミンB2・B6は皮脂の分泌を抑える作用があるため、ニキビの予防に繋がります。ビタミンB2は卵や牛乳、納豆、レバー、アーモンドなどに、ビタミン B6は唐辛子やにんにく、パセリなどに多く含まれています。
30代を過ぎて急に肌がベタつくようになった人や、疲れがとれにくい人はビタミンB不足かもしれません。また、ビタミンB6は脳や神経の働きもサポートしてくれるので、心身ともに健康でいるためにもこまめに摂っておきたい栄養素です。
・コラーゲンの産生を促し細胞を守ってくれる「ビタミンC」
ビタミンCは、「ビタミンC誘導体」という名前で化粧品に配合されていることが多く、外側から補うときも肌に有効な成分として知られています。しかし、ビタミンCを体内に取り入れると、コラーゲンの合成をサポートしたり、強い抗酸化力で細胞が「サビる」ことを防いだりしてくれます。このため、エイジングケア対策としてもおすすめしたい栄養素の1つです。
多く含まれている食べ物は、パプリカ(赤)、パセリ、ピーマン、ブロッコリー、柿、キウイなどですが、アセロラジュース、ローズヒップティーといった飲み物でも手軽に補うことができます。
・若返りのビタミンとして知られる「ビタミンE」
いつまでも若々しい肌を保ちたいなら、ビタミンEがおすすめです。ビタミンEはビタミン類のなかでも強い抗酸化力を持つため、細胞の「サビ」を防ぎ、シミやシワ、くすみに作用してくれる栄養素です。また、女性ホルモンの分泌をサポートしたり、血行を促進したり、肌にツヤを与えたりする効果も期待できます。ビタミンと聞くと「一定量を超えると体外に排出されるのでは?」と思いがちですが、ビタミンEは脂溶性のため、ある程度の量は体内に蓄積することができます。
多く含まれている食べ物は、肉や魚をはじめ、ナッツ類(アーモンド・ピーナッツなど)や油類(ひまわり油・米ぬか油など)など。ほうれん草やかぼちゃといった緑黄色野菜にも含まれています。
これらの食べ物はほんの一例ですが、ほかにも食物繊維が豊富なきのこや海藻類、根菜なども毎日取り入れたいところ。さまざまな食材をまんべんなく食べることで、相乗効果を発揮する栄養素も多いのです。とくに栄養バランスに優れた「和食」を、1日1回食卓に並べるようにするとなお良いでしょう。