紫外線予防

美肌への近道は紫外線対策から!季節を問わず1年を通して予防を

紫外線ダメージがシミやそばかす、ひいては肌の老化の原因にもなることは、今や常識中の常識となりました。たとえ日焼けをしなかったとしても、紫外線を浴びればその悪影響は肌の奥に蓄積していきます。十年先、二十年先のお肌を考えて、できるだけ予防を心がけたいもの。
この記事では、紫外線を予防するさまざまな方法から、これまでになかった新ジャンルの紫外線対策法まで、紫外線予防に関するさまざまな情報をご紹介します。

この記事の監修ドクター

  • イデリア スキンクリニック代官山 院長
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 昭和大学病院皮膚科兼任講師
  • 日本抗加齢医学会認定 抗加齢医学専門医
佐治 なぎさ先生

■紫外線予防の方法1【グッズで防御編】

紫外線を肌に当てないための、もっともシンプルな手段として「物理的に肌をカバーして紫外線を防ぐ」方法が挙げられます。さまざまな道具を使って、自分を日陰にいるのと同じ状態にすることにより外出中も紫外線を極力浴びずに済みます。

【1.帽子で防ぐ】
帽子は夏の強い日差しを遮ることができるため、昔から熱中症対策グッズとして用いられてきました。今では紫外線予防グッズとしても見直され、ちょっとしたブームになっています。つばが広く背面までしっかり影を作れる帽子を選べば、お顔をすっぽり日陰にしてくれます。その効果を狙って、顔を日陰にする機能に特化した形状になっている「女優帽」などがよく知られていますね。

【2.日傘で防ぐ】
日差しを遮るといえば、日傘もはずせない紫外線予防グッズですね。晴れた日も雨の日も使える「晴雨兼用」の日傘が今では主流となり、梅雨から真夏にかけて必ずカバンに入れている方も多いはず。日焼け止めが肌に合わず、あまり顔などに塗りたくないという方でも、積極的に日傘を常用することで紫外線ダメージを防げます。

【3.アームカバーで腕焼け防止】
最近、日差しの強い季節に使う方が増えたのが「アームカバー」。これは、紫外線をカットする薄い布で腕の部分を覆って、日焼けを防ぐグッズです。丸めてバッグに入れておけば、外の日差しを浴びるときにサッと出してすぐ使えますから便利ですね。

【4.UVカットカーディガンで徹底防御!】
近年、アパレル業界でがぜん注目されている「UVカット素材」。一見普通の布に見えるのに、紫外線をカットする機能をプラスした生地です。おもにカーディガンに使用され、日差しの下に出たときに羽織ることで日焼けを防止できるメリットがあります。薄手で携行しやすく作られているものが多く、たたんでバッグに入れておきやすいのもポイント。

■紫外線予防の方法2【日焼け止めで防止編】

どうしても日除けグッズが使えないときは、日焼け止め剤を顔やボディに塗って紫外線を防ぎましょう。市販の日焼け止め剤にも、さまざまなタイプがあります。

【1.オーソドックスな日焼け止めクリーム】
クリーム状の日焼け止めは、昔からありますね。「しっかり塗っている」と実感しやすいので、使い慣れている方ならクリームでなければ!という方も多いもの。最近ではクリームの油分多めという特徴を生かし、泳いでも落ちないほど強力な紫外線カット効果があるものも増えています。汗や油に強い落ちにくいタイプのものは、必ずメイク落とし用のクレンジング剤を使って落とすようにしましょう。

【2.最近の主流!日焼け止め乳液】
現在主流となっているのが、乳液タイプの日焼け止めです。水性と油性の2層タイプになっており、カチカチとボトルを上下に振ってから使うものが多いですね。赤ちゃんでも使えるほど刺激が少ないデリケート肌用のものから、海外旅行で南の島へ行ってもまったく焼けない!というほど強力なタイプまでさまざま。「落ちにくい」と書かれているものや、クレンジングで落とすことを推奨しているものは、必ずメイク落としを使ってしっかり落としましょう。「朝、化粧水の後につければOK!」という、乳液の保湿効果も兼ね備えスキンケア効果を重視したものも、最近のブームです。

【3.さっぱり感がお好みなら日焼け止めジェル】
乳液よりもべたつきをなくした、ジェル(ゼリー)状の日焼け止めもここ数年はぐんと増えました。日焼け止め特有の被膜感が苦手という方に人気があり、さらさらの感触なのに紫外線防止効果が高いことが特徴です。

【4.髪にも使える!日焼け止めスプレー】
肌だけではなく、髪の紫外線ダメージも深刻であることがわかっています。そのためか、肌・髪の両方に使えるスプレータイプの日焼け止めを毎年見かけるようになりました。全身にムラなくスプレーでき、乾きも早いので時短になる点もうれしいですね。

■紫外線予防の方法3【新ジャンル・飲む日焼け止め編】

紫外線ダメージは、道具やUVカット剤で外から守らなければ防げないものだと思われてきました。しかし、最近ではサプリメントタイプの「飲む日焼け止め」が登場しています。飲んで内側から日焼けを防ぐなんて、どんな原理を用いたのかが気になりますね。

【1.有効成分はどんなもの?】
「飲む日焼け止め」と呼ばれる紫外線ダメージ予防目的のサプリメントは、おもに「抗酸化物質」が効力を発揮するといわれています。紫外線ダメージは、皮膚内で活性酸素が発生することで起こるといわれていますから、内側からそれを防いで肌をダメージから守ってくれるのですね。

【2.飲んでからどれくらい効果が期待できるの?】
「飲む日焼け止め」は、飲んだ後3~4時間ぐらい効果が期待できるものから、24時間ほど予防効果が期待できるものまでさまざまです。旅先などで長時間日にあたるなら長時間タイプを、外出する時間帯が限られているなら短時間タイプを選ぶなど、用途に合わせてチョイスしてもよいでしょう。

【3.さらに効果的な使い方は?】
日焼け止めクリームを塗っても状況次第で部分的に日焼けしてしまうことがあるように、「飲む日焼け止め」も万能ではありません。「飲む日焼け止め」をより効果的に使うなら、日常的に使っている日焼け止め剤と併用するのがおすすめ。外側と内側からダブルで防御して、徹底的な紫外線カットで美肌を守りましょう!

【4.どうやって手に入れるの?】
「飲む日焼け止め」はサプリメントですが、医師の指導を受けて服用することをお奨めします。取り扱っている病院でのカウンセリングを受けて購入しましょう。

【5.副作用やリスクはあるの?】
飲むタイプのサプリメントは、やはり副作用などのリスクが気になってくるもの。しかし、「飲む日焼け止め」の場合は身体の調子を整える作用もある抗酸化成分が主体。現在の時点で、身体への悪影響はほとんど報告されていません。臨床試験において安全性が確認されている製品も数多くあるため、それらの製品を選びましょう。もちろん、病院で医師の指導に基づいて入手できるものに関しては、すべてにおいて安全性の確認が済んでいます。

■おわりに

この記事では、美肌のために欠かせない紫外線予防のための、3つの方法についてご紹介しました。日傘や帽子、日焼け止め剤などは普段からほとんどの方がお使いでしょう。しかし「飲む日焼け止め」はまだまだ目新しく、ご存じなかった方も多かったのでは? 日焼け止め剤の成分が肌に合わず、敏感肌用の弱めの日焼け止めしか使えないという方も意外に多いものです。もし心もとなさを感じているなら、「飲む日焼け止め」をあらたに加えて対策してみては? 「飲む日焼け止め」は、おもに美容クリニックで取り扱っていますから気軽に相談してみてくださいね。

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