【専門医監修】シワはレーザーで治せる？最新のシワ治療で安全に肌の「若見え」を実現

■なぜレーザーでシワが改善するの？

レーザー治療といえば、シミの治療や脱毛・ほくろの除去などに用いられるイメージをお持ちの方も多いはず。シミ治療や医療脱毛などは悩みの元を除去するケアですからレーザー照射で改善できるというと納得がいきますが、シワ治療は肌のくぼみを元通り均一にするために行うもの。肌にレーザーを当てるだけで本当にシワに効くの？と、疑問をお持ちの方もいるでしょう。
レーザーによる治療法にもさまざまな種類がありますが、「肌内部の弾力成分の産生を促す」はたらきを持つものと、「肌の生まれ変わりを促進して新しい皮膚に入れ替え、若々しく整える」ものが主流です。なお現在では、その両者を兼ね備えた治療法も普及してきました。
レーザーは、照射によって外見では分からない肌の奥の根本的な働きに作用します。切る・引っ張る・注入するといったいわゆる整形・プチ整形による治療とは異なり、内側からしっかり肌そのもののはたらきを改善し整えていくことが目的となるのです。1度の治療で目に見える効果が期待できるものもあれば、何度か通って施術を受けることで徐々に効果を確認できる、効き目が穏やかで1回の治療費が比較的リーズナブルな治療法もあります。

■レーザー治療はシワにどう効く？

レーザーによるシワ治療といっても手法は1つではなく、使用機器などによって治療がもたらす肌への作用は異なるとともに、医療技術の向上・進化に伴いより安全で高い効果をもつものに変化を続けています。ここでは、レーザー治療によってシワが改善する具体的なメカニズムについて、ご紹介します。

・真皮層に熱エネルギーを加え、肌を引き締める
皮膚の奥の真皮層にまで届くレーザーを照射して熱エネルギーを加え、刺激を与えることで肌を引き締めながら、皮膚そのものの働きを活性化させます。肌の内側のハリを取り戻して気になる小ジワを改善しながら、肌表面のキメを整える効果も得られます。同時に毛穴の開きも改善させられますから、頬などの毛穴が目立つことでお悩みの方にもおすすめです。

・真皮層でのコラーゲン産生を促進する
コラーゲンは肌にとって重要な弾力成分ですが、加齢による細胞の働きの衰えや外界からの刺激による影響で、40歳前後を境に減少しがちになります。レーザーによって真皮層に微弱な刺激を加えることにより、真皮細胞で生成されるコラーゲンの産生を促します。レーザーは肌を引き締めて即時にハリを与える効果を持つとともに、真皮で生成されるコラーゲンの量を底上げして長期的に小ジワを防ぐ作用ももたらしてくれるのです。

・顔の毛細血管による赤ら顔にも効果がある
小ジワのお悩みとともに、顔の全体もしくは一部分が赤みを帯びてしまう症状にお悩みの方も少なくありません。30代以降の女性の場合は、紫外線の悪影響を長年受け続けたことなどで慢性的な毛細血管拡張を起こることによる赤ら顔の症状が出ているケースも多いでしょう。レーザー治療では、皮膚の奥の毛細血管にはたらきかける作用もあるため、気になる肌の赤みも改善することができます。

■どんなシワでもレーザー治療で治せる？

レーザー治療は小ジワの改善に有用な治療法ですが、どんなシワでも確実に治せるのでしょうか。実は、治療法の種類によって治せるシワにも得意分野があります。レーザー治療が得意とするのは、主に目元や口元の小ジワと顔の全体的なたるみ・毛穴の開きの改善です。
長年の表情による癖でできてしまった大きなシワやほうれい線周りの深いシワなどは、レーザー治療だけでは満足な改善効果が得られない場合もあります。それらのくっきり刻まれたシワを目立たなくできる治療法には、ヒアルロン酸注入法などがあげられます。レーザー治療もヒアルロン酸注入法も肌を大きく傷つけることなく、外来で1回の治療を済ませられるとともに安全性も高い治療法です。したがって、小ジワと深いシワの両方をケアしたい場合には、レーザー治療で小ジワをケアしながらヒアルロン酸注入でほうれい線などのシワ対策を行う方法を選択するケースもあります。
いずれにしても、せっかく思い切って治療に踏み切ったのに、治療にかけた手間やコストに見合った満足のいく結果が得られなかったという事態は可能な限り避けたいものです。なんといっても、これからも一生付き合っていくお顔のことですから、軽率に判断してしまうことは禁物ですね。患者さんのお悩みや要望をしっかりカウンセリングし、最適な治療のプログラムを提案してくれる美容クリニックを選び、失敗や後悔のないお悩み治療を慎重にチョイスすることが大切でしょう。

■レーザー治療に、痛みや後遺症の心配はある？

顔にレーザーを照射することには抵抗を感じてしまうという方もいるでしょう。肌を傷つけることはないまでも、今まで顔に当てたことのないものを直接当てるわけですから、まったく不安がないと感じる方が珍しいのでは。
実際のところ「レーザー治療に傷みは伴うのか」ということが、皆様の最も大きな不安要素ではないでしょうか。その正解はというと、「少し前までであれば、レーザー治療は痛いものだった」という解答が妥当といえます。医療脱毛などでだいぶ前にレーザー照射を経験して強い痛みを感じた方なら、「あれを顔に当てると思うと怖い」と考えてしまうことにも無理はありません。
でも、それほど大きな心配はないでしょう。今では脱毛用のレーザー機器なども改良が進んでいることと同様に、顔の治療を目的としたレーザー治療の場合も痛みやトラブルを防ぎながら効果をしっかり与えられるよう配慮された機器で治療します。また、真皮に熱エネルギーを与えながらも痛みやヤケドのような状態を引き起こすことを防ぐため、冷却装置や麻酔などのトラブルケア機能も備えています。そのため、治療時に強い痛みを感じることはきわめて少ないでしょう。
また、レーザー治療は失敗やそれによる後遺症の心配も少ないことが特長です。もちろん、レーザーで皮膚の奥に熱エネルギーを加えるのですから、肌に若干の変化を一時的に感じる可能性はわずかですがあります。たとえば、肌のコンディションの個人差によっては施術後に「毛嚢炎」という毛穴がニキビ状に盛り上がる症状がみられる方もいるでしょう。しかしそれもあくまで一時的な状態ですから、通常の場合はすぐ良くなります。また、レーザー治療が効かないとされる「肝斑」というシミがある方は、施術後そこだけ濃くなったように感じることが稀にありますが、その症状も一時的なものにすぎません。
それに、ここで紹介した2例の症状も「ごく稀に発生する可能性がある」というレベルです。多くの方はトラブルなくすぐに日常生活を送っていただけますからあまり不安に思わず、まずはクリニックに相談してみることから始めましょう。

■おわりに

今回は、シワの治療法の中でも安全性が高く気軽に受けられるレーザー治療についてご紹介しました。もちろん、個人によって合う治療法は異なりますから、初回の受診では必ず丁寧に診察とカウンセリングを行います。そのうえで患者さんごとに最適な治療プログラムを作成していきますので、初診時にはあらゆるお悩みをお気軽にご相談ください。

イデリアスキンクリニックの美容プログラム「レーザーフェイシャル」