冬を乗り切るために.. 保湿のしくみ 林 伸和 先生
今回は、冬のスキンケアについてお話します。
肌の乾燥は、一番表面にある角質でおこります。水分は角質の細胞の中や、細胞と細胞の間に貯えられています。
角質の外には皮脂があり、中には水分が簡単には外に出て行かないようになっています。
角質の細胞の中では、天然保湿因子(Natural Moisture Factor : N M F)とよばれるアミノ酸や尿素などが水分を貯えてくれます。
細胞と細胞の間には、角質細胞間脂質の1つであるセラミドという物質があり、セラミドが水分を抱え込むようにして貯えています。
皮膚の乾燥は、皮脂の分泌が不足に加えて、湿度が低下し、さらに、天然保湿因子やセラミドが上手く働かないためにおこります。
では、乾燥した皮膚をしっとりさせるにはどうすればよいでしょうか。一番簡単な方法は、外から補うことです。
ハンドクリームのような油脂は、皮脂を補うものです。油脂をぬることは最も安価で簡単な方法です。ただ、実際には難点があります。
顔に使うには、べた付くため塗心地が悪いのです。
また、ニキビや吹き出物の悪化も懸念されます。このため、最近ではヒアルロン酸(天然保湿因子の働きをする)を含有する化粧水が販売されるようになりました。
ヒアルロン酸は、高価ですが、水分の保持能が強く、しっとりとする時間が長く続きます。
また、水溶性のため油分を使わずに保湿ができるので、
大人のニキビの方には最適です。
特に、ニキビやシミに対して
ケミカルピーリングを受けている方には、
ヒアルロン酸入りのビタミンCのローションをお薦めします。
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