■表情豊かな人ほど刻まれていく表情ジワ
日本人は欧米の方と比べると、若く見られがちなようです。それは、年齢の割に深いシワが目立たないからかもしれません。
しかしそうはいっても、笑顔をつくれば口の周りに、上を見上げればおでこに、表情ジワができます。表情筋や骨格筋の運動が繰り返されることで、深い大きなシワができていきます。それは避けられないことで、自然なことでもあります。
表情ジワは、乾燥が原因でできる浅く細い「ちりめんジワ」とは違うタイプのシワです。表情ジワが深くなり、真皮のシワへ移行していきます。「シワができた」と感じるようになるのはこの真皮のシワになったときで、既に深いシワができている段階といえるでしょう。
真皮のシワは、コラーゲン繊維が変質して弾力を失い、表情ジワが元の状態に戻らなくなってできるシワです。コラーゲン繊維の変質は、紫外線と加齢とが大きな原因となっています。
また、紫外線を多く浴びると、コラーゲン繊維は硬くなってしまいます。そして、コラーゲンを分解する酵素にも作用し、コラーゲンの量は減ってしまいます。結果、真皮は薄くなり、シワができやすい状態にもなるのです。
また、40歳をすぎるころからコラーゲンが減少し、コラーゲンどうしをつなぎとめて支えているエラスチン繊維も切れてバラバラになっていくために、ハリと弾力が失われていくのです。