■ほうれい線は、たるみによってできた境界線
座っているときに観察されるほうれい線が、寝たときには86%消失することから、ほうれい線はほかの表情ジワと同じものではなく、たるんだ頬と口や鼻との境界線であるといわれています。表情ジワは無表情になると消えますが、ほうれい線は無表情になっても消えません。ほかのシワに比べると非常に深いシワなので、シワ用の化粧品などは、ほうれい線にはほとんど効果がないようです。
たるみは、年を重ねるにつれて、表皮、真皮、皮下組織の成長が止まり、その下の脂肪や筋肉が小さくなることによって起こると考えられています。表情筋の筋力が低下すると、顔の皮下脂肪を支えることができなくなり、それがたるみとして現れるのです。
一度たるんでしまった肌は、なかなか元に戻らないともいわれています。紫外線を浴びると、そのダメージで皮膚にシワができやすくなります。そしてその影響でたるみも起こりやすくなります。逆に、紫外線をめったに浴びないお尻などの皮膚は、年を重ねてもあまり肌年齢が変わらないそうです。
そうした点からも、まずは日焼け止めクリームなどで紫外線を避けることが、ほうれい線対策にとっても大切だといえるでしょう。