■「切らずにシワを除去できる」治療法の種類
まずここでは、メスによる切開などの手術を伴わず、比較的安全性の高いシワ除去治療の主な種類についてご紹介します。
【1.ボトックス】
ボトックスはシワが気になる部位に注射する薬剤による治療法で、目尻の細かいシワや眉間に刻まれたシワに特に有効です。
「ボツリヌストキシン」という、筋肉の収縮を抑える性質を持つ特殊なたんぱく質を用いた薬剤を注入し、表情の変化によってシワが刻まれることを防ぎます。ちなみにボトックスの特性を生かした治療法にはシワ除去のほか、顔のエラをすっきりさせる小顔治療や脇汗を抑える目的の治療もあります。1回の施術にかかる時間は10分ほどです。ダウンタイムはほとんどなく、治療箇所を避ければ当日からメイクなどをすることも可能です。
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【2.ヒアルロン酸注入】
人間の体内にもともと存在する保湿成分である「ヒアルロン酸」をシワの部位に注射し、くぼみを盛り上げてシワを除去する治療法です。アレルギーや副作用を起こす可能性がとても低いヒアルロン酸を利用しているため、安全性が高いというメリットがあります。
注入後はヒアルロン酸が徐々に体内に吸収されていきますが、シワへの効果は半年~1年ほど持続します。
1回の施術にかかる費用の目安は、目の周りで6万円ほど、口の周りで7万円ほどです。施術にかかる時間は10分ほどで、治療後数日は治療箇所をこすらないよう気をつける必要があるほかは、ダウンタイムはほとんどありません。もし半年~1年後に再び治療を行いたい場合には、同一の箇所に再度ヒアルロン酸を注入することも可能です。
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【3.レーザー治療】
シワが気になる部位にレーザーを照射して肌を引き締める治療法で、初期の小ジワやたるみに特に有効です。レーザー治療といえば脱毛などに用いられる痛みを伴うレーザーを想像される方も多いでしょうが、最近では痛みがきわめて少ないレーザーを採用しているクリニックも多くなっています。多くのレーザー治療では皮膚の内部へ徐々に熱を加え、肌の奥のコラーゲン生成を促して若返りを実現します。
また、レーザーによるシワ治療では真皮のコラーゲン生成を促すと同時に毛細血管にも作用するものが選べ、それらであれば赤ら顔のお悩み解消にも効果的です。また、シワを改善するとともに肌にハリを与えられるため、初期の小ジワのほか毛穴の開きにも有効です。現在クリニックで用いられているレーザー治療の場合ダウンタイムはほとんどなく、治療後すぐにメイクをすることができます。ただし、施術後の肌は紫外線にとても敏感になっているため、施術後は日焼けをしないよう十分に気をつける必要があります。
【4.エレクトロポレーション】
エレクトロポレーション(電気的穿孔法)により肌表面に微細な穴を開け、保湿成分など美容に有効な成分を肌のより奥深くに浸透させる治療法です。
シワ治療が行えるほか、ニキビ・ニキビ跡、毛穴のお悩み、保湿や美白などさまざまな美肌効果が期待できます。ただし、皮膚に穴を開けるといってももちろん痛みや害があるものではなく、電気の力で細胞膜に隙間を作って化粧品では浸透させられない肌の奥深くまで薬剤を導入する技術です。そのため、イオン導入などでも対応が難しい大きな分子の導入も可能になります。また、繰り返し施術を受けることでさらなる肌質改善も期待できます。
他の施術と同じタイミングで施術すると相乗効果が期待できますから、別のメニューとセットでの施術もおすすめです。
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■シワ除去治療の主な流れ
先にご紹介したシワ除去の治療法は、来院から治療へのステップが早く、施術後も比較的早期に日常生活に戻ることができるものがほとんどです。ここでは、シワ除去の治療はどのような手順を経て行われるかについて、主な治療の流れをご説明します。
【1.外来によるカウンセリング・診察】
事前に予約などを行った上で、クリニックを訪れてスタッフによるカウンセリングを受けます。お悩みやご希望の治療法などについて、このとき詳しく相談を行いますので、できるだけ詳細にお悩みや要望を伝えましょう。
【2.診察】
事前に洗顔をしてから、医師の診察を受けます。シワの状態や部位などを確かめ、最適な治療法を医師が提案します。
【3.施術】
診察が終わったら、診察時に選択した治療法で施術を行います。特にボトックスやヒアルロン酸注入などの注射による治療においては、さまざまな症例における多くの施術を担当してきた、実績ある医師による施術が行われます。施術が済んだらそのまま帰宅でき、通常の日常生活に戻ることができます。
【4.施術後の状態確認】
施術を受けたあとしばらく経って効果がきちんと現れているか、また異常などがないかなどを確かめるために、再度クリニックを訪問します。治療法によって再来院の時期は異なるため、施術時に医師の指示があった時期にクリニックを再訪することになります。
■シワ除去治療を受ける際の注意点
ここでは、美容医療によるシワ除去の治療を受ける際の注意点についてご紹介します。
【1.効き目は永久ではないので、定期的なメンテナンスが必要】
注射やレーザーによるシワ除去治療は手術と異なり、効き目の持続期間に限りがあります。ボトックスの場合、初回の施術による効果の持続期間は3~4か月が目安とされていますが、繰り返し治療することにより持続期間を長くすることができ、新たなシワも予防できます。
また、ヒアルロン酸注入の効果の持続期間は6か月程度が目安となりますが、同一部位に再度施術を受けることが容易にできます。レーザー治療の場合は、基本的に繰り返し施術を受けることが推奨されているため、継続して治療することでその効果をより持続させられます。
いずれの治療法も副作用などの心配は少なく、施術時の費用負担も比較的少なく済むため、定期的に状態を確認してもらいながら継続的に治療を受けることには適しているといえるでしょう。
【2.ボトックスによる治療を受ける際に注意すること】
ボトックス治療は、安全性と効果の両面で高い評価を得ている治療法ですが、施術を推奨できない方もいるため注意が必要です。ボトックスを注入すると筋肉の動きが抑制されることでシワに作用しますが、眼瞼下垂の症状が出ている方の場合はこの作用によって目がさらに開きにくくなってしまう可能性があります。シワは治せても表情が暗く見えてしまうなどの弊害が生じることがあるため、別の方法でのシワ除去を勧められる場合もあるでしょう。担当医とご自分の希望、不安点などもよく相談して納得の上、治療を受けるかどうかを決める事が大切です。
【3.ヒアルロン酸注入は信頼のおける医師のもとでの治療を】
ヒアルロン酸注入によるシワ治療は、薬剤の安全性が高いことから美容医療を初めて受ける方にも人気があります。しかし、副作用などの心配はきわめて少ないものの、未熟な医師の施術による医療ミスで重篤な症状を招いたケースも報告されています。顔面の動脈にヒアルロン酸を誤って注入したことで血行障害による壊死が生じた事例もあり、安全といわれる治療法だからこそクリニックの選定を慎重に行うことが必要といえるでしょう。
■おわりに
この記事では、シワを除去する美容医療の種類や診察から施術の流れなどについてご紹介しました。シワができた部位や、その特徴によって適した治療法は異なる場合があります。カウンセリングや診察時に最適な治療法の提案がされますが、現在ではあらゆるシワのお悩みに身体的・金銭的負担が比較的低く済む治療法が用意されています。
美容医療と聞くとまだ抵抗を感じる方も少なくないでしょうが、以前と比較すればその安心感はとても高いものになっています。お悩みに関する問い合わせを兼ねて、ぜひ1度お気軽にご相談してみてください。