たるみに良いツボがある!?さっそくツボ押しを習慣にしてみよう

日常生活での疲れ解消に、ツボ押しを取り入れている人は多いはずです。ぐりぐり押すだけでコリや痛み、不快感が気づいたら消えているあの感覚に「やみつき」という人もいるかも。
そこで、「肌に良いツボってあるのかな?」と思ったこともあるかもしれませんね。もちろんあります。
この記事では、たるみに効果的なツボに関する情報をご紹介します。押すだけで、生き生きと明るい顔で過ごせるさまざまな「顔ツボ」を知り、ぜひ日頃のたるみケアに取り入れてみてください。

この記事の監修ドクター

  • イデリア スキンクリニック代官山 前院長
  • 2018年6月より まみ皮膚科クリニック(水戸市) 院長
  • 日本皮膚科学会 認定皮膚科専門医
千葉 真美先生

■【顔ツボその1】笑顔を作る表情筋のツボ「巨りょう」

たるみと関連のある顔の筋肉が「表情筋」です。表情筋の筋力が衰えてしまうと、筋肉だった部分にむくみや脂肪ができやすくなって垂れ下がってしまうことにつながります。
この表情筋に大きく関連するツボが「巨りょう」。位置は、両頬の真ん中よりも若干内側の部分です。笑顔を作るツボとも呼ばれ、口角を引き上げる表情筋の動きにはたらきかけますから、たるみを引き上げるほか、むくみを取ってほうれい線の原因となる頬のたるみを防止します。
小鼻から外側に引いた線と、黒目の中心から下に引いた線が交わったところにツボがありますから、指の腹でリフトアップさせるように上向きに5秒ほど押します。このとき、肌の表面を摩擦してしまわないよう気をつけましょう。

■【顔ツボその2】目の周りの巡りを改善するツボ「球後」

顔のたるみのなかでも早期にあらわれやすい「目の下のたるみ」。これを予防するツボが「球後」です。位置は、目の下の目尻から4分の1ほどの箇所にある、骨が小さくくぼんだ部分です。目の周囲の血行やリンパの流れを改善し、たるみ・むくみを防ぎます。
押すときはあまり力を入れず、指の腹の側面を使ってやさしく目尻側に向かって軽く動かしながら押さえましょう。

■【顔ツボその3】血行促進でクマに◎。花粉症にも良い「印堂」

目のクマが目立ち、たるんで見える人におすすめのツボが「印堂」。顔の血行を促進し、クマを作りにくくするだけでなく、鼻にも良いため花粉症でお悩みの人にもおすすめです。
位置は、左右の眉の真ん中のいわゆる「眉間」にあります。押すときは親指を使い、指の腹でぐるぐる揉むようにゆっくり押しましょう。

■【顔ツボその4】むくみを取ってほうれい線・二重あご対策「散笑」

ほうれい線や二重あごのたるみに良い、うれしいツボが「散笑」です。位置は、両側の小鼻と口角との真ん中で、ほうれい線の真上にあたります。
押すときは、人差し指の腹を使って顔の内側の方向へ円を描くようにゆっくり押しましょう。ほうれい線の上というデリケートな場所なので、あまり力を入れすぎないよう気をつけてくださいね。

■【顔ツボその5】巡りを改善して二重あごのたるみに良い「外玉液・外金津」

むくみによる二重あごにお悩みであれば、「外玉液」と「外金津」という2つのツボを押してみましょう。
位置は、外玉液と外金津のどちらも、首ののどぼとけにあたる部分の両脇にあります。押すときは、あごを上げるようにして両手で上に向かってなでるように擦りあげていきます。もちろん、首のシワにつながらないよう力を入れすぎずに行ってください。
リンパの流れを改善し、首周りで特に気になりがちなむくみ対策になります。二重あごが気になる方の中には、太っているのではなく首周りのむくみだけが原因という人も少なくありません。そのような方にはかなり効果的なツボといえそうですね。

■【顔ツボその6】血流を良くしクマ・むくみ解消&頭痛にも良い「太陽」

指圧の世界でもかなり有名でメジャーなツボである「太陽」。このツボは、顔と頭全体の血行を促進する効果がありますから、目のクマや顔全体のむくみなど顔と頭周辺のあらゆるトラブルに良いツボといえます。
位置は、目尻の外側でこめかみの中心になります。押すとすぐに気持ちよくなるので見つけやすいはず。
両方の人差し指で押さえて、ぐっと押し込みましょう。多くの神経がある箇所でもあるため、頭痛のときにも良いツボです。

■【顔ツボその7】くすみを防止し、どんより顔を解消「晴明」

目周りの血行を促進するツボで、顔がどんよりとくすんでしまうことで全体的にたるんだ印象になりがちな方におすすめです。
位置は、両側の目頭から鼻筋の間の中心点で、疲れ目のときによくつまんで揉む場所です。へこみが感じられますので、すぐに見つけやすいツボです。
押し方は、目が疲れたときと同様に、親指と人差し指でつまむようにもみほぐします。ただ、目の周りの皮膚はデリケートなため、あまり力を入れすぎないように気をつけましょう。

■【顔ツボその8】顔の全体的なたるみに良く、歯痛にも効果的「下関」

「下関(げかん)」は、代謝をアップさせる作用があり、むくみから起こる顔のたるみに良いとされるツボです。
位置は、両頬の耳の前で口を上げるとくぼみができる箇所になります。両側から指の腹を当てて、揉むように強めに押します。押すと痛みがあるツボなので、あまり無理をしないよう気をつけましょう。
顔のむくみやたるみのほか、肩や首のコリが原因で歯がうずくときにも効果的なツボです。

■【顔ツボその9】フェイスラインをスッキリ!「上廉泉」

「上廉泉」は小顔のツボともいわれ、あごのたるみを引き締めて二重あごを予防するツボです。
位置は、あごの真下の上を向いて触ったときにくぼみが感じられる箇所です。押し方は、まずあごをしっかりと上げ、親指の腹で上にぐっと押し、緩める動作を何度か繰り返してください。

■【顔ツボ・番外編】顔のツボではないけれど…あらゆる肌トラブルに効果的な「合谷」

ここまでは、すべて顔にある「顔ツボ」をご紹介してきました。ここでは番外編として、顔にはないものの、押すと顔の肌トラブルに効果的な「合谷」というツボをご紹介します。
位置は手の人差し指と親指の骨がつながっている部分より少し外側にある、人差し指寄りのくぼんだ部分です。押すと痛みを感じるので、わかりやすいはずです。
合谷は肌荒れや肌のむくみ、吹き出物に良いといわれているほか、頭痛や生理痛など痛みのトラブルにも良いとされている「万能のツボ」です。
押し方は、親指がツボにあたるようにして片方の手でもう片方の手をつかみ、親指で人差し指の骨の方向に向かってツボをぐっと押します。
肌トラブルのほか、頭痛や肩こり、花粉症などの鼻トラブルにも良いとされています。「疲れたかな…」と思ったときには、必ず押す癖をつけたいツボですね。

おわりに

この記事では、たるみに効果的なツボについてご紹介しました。顔にあるツボは数え切れないほどで、顔はツボの宝庫ともいわれています。その中にはむくみや肌荒れ、肌トラブルに良いものも多くありますから、積極的にツボについて知り、ツボ押しを生活の中で取り入れていくとよいでしょう。
ただし、ツボは東洋医学における「未病」の状態(なんとなく不調を感じる状態)に対してはたらきかけるものですから、深刻な状態になってしまったたるみを改善することは難しいかもしれません。
どうしても良くならないたるみでお悩みなら、日常生活でツボ押しや生活習慣の改善などを取り入れてたるみを進行させないようにしながら、美容クリニックで治療を受けることもおすすめです。すぐに整形手術を受けるなどではなく、スキンケアにプラスアルファする程度の美容医療でも、しっかりたるみにはたらきかけて改善できる治療方法があります。周りに気づかれることなく、自然にたるみを改善できる治療法も要望次第で提案してもらえますから、1度お悩みを相談してみてはいかがでしょうか。

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