レチノイン酸について 千葉 真美 先生
レチノイン酸は、ビタミンAの誘導体で、光老化皮膚の改善効果、いわゆるエイジングケアに高い効果を示す薬剤です。
最近、市販の化粧品にも、レチノールやレチナールといったレチノイン酸の前駆体が含まれているものもありますが、レチノイン酸は医療機関でしか扱うことができません。
レチノイン酸はケミカルピーリングのように表皮の角層を薄くする作用があり、皮膚のターンオーバーを整えて結果的にメラニンの排出を促します。
お肌全体のくすみが取れたり、美白剤(ハイドロキノン)と併用することでシミや肝斑や炎症後色素沈着を薄くする効果があります。
また、真皮のコラーゲンや結合組織の産生を促し、増殖させる効果があります。皮膚の質感を滑らかに、ふっくら張りのある皮膚に導きます。開いた毛穴にも有効です。
ただ、レチノイン酸は妊娠している方は使えません。また、乾燥・かさかさ・ひりひり感などの刺激症状が出ることがありますので、担当医とよく話し合ってから導入することが必要です。
そのような刺激症状が出た場合は、保湿をしっかりしていただいたり、レチノイン酸の塗る範囲や量を減らしていただくことでたいてい解消しますが、早めに受診して対処方法をご相談ください。
カテゴリ: 自宅でのお手入れ 千葉 真美 先生