顔のシワを防ぐには原因を知ることが大切!部分別シワ予防5選

年齢とともに多くの女性の悩みの種となる「シワ」。シワは首や手、膝など様々な部分にできますが、中でも特に気になるのが顔のシワですよね。
この記事では、シワになる原因や種類とともに、部分別の予防法をご紹介します。ちょっとした心がけで未来のシワを予防できるかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事の監修ドクター

  • イデリア スキンクリニック代官山 前院長
  • 2018年6月より まみ皮膚科クリニック(水戸市) 院長
  • 日本皮膚科学会 認定皮膚科専門医
千葉 真美先生

■どうしてシワができるの?どんな種類があるの?

まずはどんなシワが気になるのか、鏡を見ながらご自分のシワをチェックしてみましょう。
顔にできるシワは、大きく分けて「表情ジワ」「乾燥ジワ」の2種類があります。
「表情ジワ」とは、主に目尻やおでこ、眉間など、表情を作った時にできるシワです。眉間にシワを寄せる、片方の口角だけを上げるなど、ついしてしまう癖はありませんか?表情ジワは、そうした表情の癖によってできてしまいます。
一方、「乾燥ジワ」は、新陳代謝の低下や角質層の水分量の減少によってできる表皮性ジワと、紫外線によって肌の真皮層にあるコラーゲンが破壊されてできる真皮性ジワに分けられます。
表皮性ジワは“縮緬(ちりめん)ジワ”とも呼ばれ、目の下あたりや目尻などにできやすいシワです。ひとつひとつは縮緬のように細かく小さいことが特徴ですが、それらが重なり合うことで太く目立ってしまいます。真皮性ジワは、紫外線を浴びることによってできたシワが肌の真皮にまで深く達することから、こう呼ばれます。
気になるシワが「表情ジワ」なら、同じ表情の癖がつかないように意識したり、顔のストレッチをしたりして表情筋を動かすよう心がけましょう。ご自分の癖が分からない方は、小まめに鏡を見てチェックしてみるのもおすすめです。
「乾燥ジワ」の場合は肌が乾燥しないよう保湿をするほか、日焼け止めを塗ったり帽子をかぶったりうるなど、紫外線によるダメージを受けないよう気をつけましょう。

■部分別シワ予防・口元編

笑いジワ、ほうれい線など、口元にできるシワで悩んでいる女性は多いようです。口元にできやすいシワには、次のような原因が考えられます。

・表情の癖によるもの
口元は特にシワのできやすい部分なので、唇を尖らせたり口角に力を入れたりするなど、無意識のうちに同じ表情をしている場合は癖を無くし、できてしまったシワには、美容液などでマッサージをしてシワを伸ばすことが大切です。

・乾燥によるもの
口元が乾燥すると肌の表面がカサカサになり、小さく細かい縮緬ジワができてしまいます。細かいうちはあまり目立ちませんが、細かいシワが重なり合うことで大きくなることもあるため、口元が乾燥しないよう、セラミドやヒアルロン酸など保湿成分が含まれた化粧水や乳液を使って日頃からスキンケアを心がけましょう。

・表情筋の老化によるもの
顔の筋肉を使わないことで筋肉が老化し、ほうれい線などシワの原因となることもあります。このような場合には、口を大きく開けて舌を出す運動や、口の筋肉をしっかりと使って発声するなどのエクササイズを取り入れてみましょう。鏡を使い、口の周りの筋肉が動いているか確かめながらおこなうのがおすすめです。(

・靭帯のゆるみによるもの
最近の臨床データから、頬のたるみは筋肉の衰えより靭帯のゆるみの方が大きな原因と考えられています。靭帯の強化は難しいため、HIFU(高密度焦点式超音波)のように靭帯に直接働きかける超音波施術や、ヒアルロン酸注入により靭帯を支える施術が効果的です。

■部分別シワ予防・おでこ編

おでこは顔の中でも比較的面積が広く、シワができると目立ってしまう部分です。おでこにできやすいシワには、次のような原因が考えられます。

・表情の癖によるもの
おでこの筋肉を上げ下げする癖があると、皮膚の形状記憶によってシワが残りやすくなります。無意識のうちに癖になっている場合もあるので、シワができているかも……と感じた時は手でさわって確認してみるのもよいですね。

・紫外線や乾燥によるもの
おでこは皮脂の分泌が多いので乾燥しないと思われがちですが、洗顔のしすぎや、油とり紙で必要以上に皮脂を取り除くことで乾燥してしまう場合があります。また、紫外線を受けやすい部分なので、保湿とともに日焼け対策はしっかりとおこないましょう。

■部分別シワ予防・目元編

目元は皮膚が薄く、シワができやすい部分でもあります。目元にできやすいシワには、次のような原因が考えられます。

・アイメイクによるもの
目元のシワを隠そうとすると、ついアイメイクに力が入ってしまいますが、落とし残しのマスカラやアイライナーが皮膚に負担をかけることで、シワができる場合もあります。目元のメイクオフにはアイメイク用のメイク落としを使い、落とし残しがないよう丁寧に洗いましょう。

・目の疲れによるもの
長時間のパソコンやスマートフォンの使用によって目に負担をかけることも、シワの原因のひとつといわれています。長時間使用する場合には休憩を挟んだりホットタオルで疲れをほぐしたりするなど、眼球疲労を溜めこまないように心がけましょう。
また、目の周りにはツボが沢山あるので、こめかみや目頭のくぼみなど目の周りをやさしく押すようにマッサージするだけでも簡単に疲れを取る効果が期待できますよ。

■部分別シワ予防・眉間編

眉間にシワがあると、何となく怒っているような表情に見えてしまうため、もったいないですよね。眉間にできやすいシワには、次のような原因が考えられます。

・表情の癖によるもの
眉間のシワの原因で最も多いと考えられています。不快な時に難しい表情をしたり、物が見えづらい時に目を細めたり、眉間にシワを寄せて考え事をするなど、無意識のうちに癖になっていませんか?その積み重ねが眉間のシワの定着へとつながることも多いので、意識して癖を減らしてみましょう。
眉間にシワを寄せる表情の原因として、ストレスも考えられます。ストレスを感じている方は、気分転換やリラックスをして表情を和らげることも大切です。

・乾燥によるもの
眉間は他の部分と比べて皮脂の分泌量が少ないため乾燥しやすく、シワの原因となってしまう場合もあります。細かい部分なので忘れがちですが、眉間も忘れずに保湿をおこないましょう。

・コラーゲンの不足によるもの
肌のハリや弾力を保つ役割のあるコラーゲンが不足すると、顔にできたシワを戻すことができないので、皮膚の薄い眉間はシワが定着しやすくなります。食べ物から摂ることもできますが、コラーゲンを配合した化粧水や美容液もあるので、ご自分に合った方法でコラーゲンの摂取も心がけてみてくださいね。

■部分別シワ予防・鼻編

あまり意識はされにくいですが、鼻の付け根あたりにもシワができることがあります。鼻にできやすいシワには、次のような原因が考えられます。

・表情の癖によるもの
笑い方や力の入れ方の癖で、鼻の付け根にキュッとシワができてしまうことはありませんか?また、眉間にシワを寄せることで鼻の付け根にもシワができる場合もあります。初めのうちは目立たないので気付きにくいシワですが、定着するにつれてだんだんと深くはっきりと見えるようになるので、そうなる前に癖を無くしておくとよいでしょう。

・乾燥によるもの
眉間と同じく、十分に保湿できていないことが原因の場合もあります。保湿をするだけでもシワを防ぐ効果が期待できるので、手を抜かず丁寧なお手入れを心がけましょう。

■どうしても消えないシワが気になったら……?

上記でご紹介したように、表情の癖を無くしたり、しっかりと保湿をすることでシワを防ぐ効果が期待できますが、すでに深いシワができてしまっていたり、どうしても気になるシワがあるという方には、プチ整形という方法もあります。プチ整形という言葉に抵抗がある方もおられますが、小さなシワだと日帰りでできる場合が多いようです。
シワを取り除くためのプチ整形には、「ヒアルロン酸注射」「コラーゲン注射」「ボトックス注射」「再生治療」などの方法がありますが、施術方法や料金はシワの部位や大きさによって異なるので、どうしても気になる方は、ひとりで悩まず専門医に相談してみるのもよいですね。

■おわりに

今回は、小まめに鏡を見て無意識のうちにしている癖に気をつける、念入りに保湿をするなど、すぐに始められる方法をご紹介しました。
新たなシワができるとがっかりすることもありますが、シワはその人の生きてきた時間が刻み込まれた勲章ともいえます。年齢とともにできたシワを受け入れるのも大切なことかもしれません。ご自分のシワと上手く付き合って、さらに素敵な女性になってくださいね。

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