美肌をつくり、維持するための化粧品の選び方・使い方

「美しい人の条件」として、肌がきれいであることを挙げる人は多いものです。「美は1日にしてならず」ともいわれるように、美肌になるため、また美肌を維持するために日々さまざまな努力にいそしんでいる方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、美肌をめざす方や美肌を保ちたい方のための化粧品選びや使い方についてご紹介します。ご自分に最適な化粧品を見つけたい方や、きちんと化粧品を使ってもっと美肌をめざしたい方は、ぜひご参考にしてください。

この記事の監修ドクター

  • イデリア スキンクリニック代官山 院長
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 昭和大学病院皮膚科兼任講師
  • 日本抗加齢医学会認定 抗加齢医学専門医
佐治 なぎさ先生

■基礎化粧品で美肌になるためのポイント

洗顔後最初に、肌へ直接つけるものといえば基礎化粧品(スキンケア品)です。日ごろからご自分の肌に合うものを取り入れている方もいれば、合うものがなかなか見つからず色々なものを試している方もいるでしょう。
ここでは、美肌をめざすための基礎化粧品選びや、効果的な使い方についてご紹介します。

【1.年代や肌タイプに合ったスキンケアを選ぶ】
最近のスキンケア品には、適した年代や肌タイプの目安が表示されているものも増えています。「○歳になったらこれ!」「乾燥が気になる肌タイプの方に」のように、パッケージや広告などで対象者をある程度絞り込んで呼び掛けている製品も多くなりました。それらを目安に、ご自分のプロフィールに合った基礎化粧品を選定する方法もおすすめ。
また、百貨店のカウンターなどで展開している化粧品ブランドには、専用の機器で肌タイプを診断してその結果に応じた製品をおすすめしてくれる基礎化粧品も用意されていることがあります。「客観的なデータで肌の状態を正確にチェックし、間違いのない選択をしたい」とお考えなら、そのようなサービスを利用してもよいでしょう。

【2.クリニック処方のお悩み別基礎化粧品もおすすめ】
「基礎化粧品に含まれる、特定の成分が合わないことがある」「どうしても解消したい肌悩みを抱えている」などの理由で、市販の基礎化粧品を使うことに抵抗を感じている方も少なくないかもしれません。そんな方は、美容皮膚科やクリニックで診断結果に基づいて処方されるスキンケア品を選ぶと安心です。皮膚科医や美容クリニックの医師が開発や監修を務めた基礎化粧品は「ドクターズコスメ」とも呼ばれ、近年愛好家を増やしています。
「ドクターズコスメって、敏感肌向けで有効成分などは少ないのでは?」と思っている方もいるかもしれません。しかし、さまざまな肌のお悩みにピンポイントで対応できる化粧品も意外に多いのです。美白やシワ・たるみの治療を受けている方なら、治療を受けながらホームケアとして使い続けられるものもありますので、クリニックなどにお気軽に相談してみてください。

クリニック処方の化粧品はこちら

【3.基礎化粧品は使用ステップや使用量を守って】
お肌に合った基礎化粧品でも、用法や用量を正しく使わなければ期待どおりにはたらいてくれません。使う順番や使用量は、製品の説明書きに書かれたものをきちんと守って継続的に使用するようにしましょう。

■手軽に美肌を演出できる、おすすめのメイク術は?

美肌をめざすなら、まずはスキンケアから! と、いいたいところですが、メイクで肌のお悩みをカバーしながら「見せない美肌対策」をすることも同時に心がけたいものです。ここでは、当面の肌悩みをカモフラージュしながら、今すぐ美肌に見せられる便利なメイク用品や裏ワザについてご紹介します。

【1.シミ・シワは専用化粧品を使って部分カバー】
シミやシワなどのお悩みをお持ちであれば、まず「カバー力の高いファンデーション」に頼る方法を思いつくかもしれません。しかし、顔全体をファンデーションの厚い膜で覆ってしまうことで、かえって老け顔に見える可能性もあるため注意が必要です。
ベースメイクでシミ・シワ対策をしたいときは、その部分だけをカバーできる部分用コスメをチョイスするのがおすすめ。隠すために顔全体に厚化粧することは避け、肌の調子がよい部分はしっかり強調して見せられるようにしましょう。
シミや色むらを隠すにはコンシーラーがおすすめですし、シワを目立たせないためにはシワ隠し専用の部分用化粧下地などが選べます。お悩みに応じて合ったメイク用品を選び、厚塗り感を排除してナチュラルな若々しさをめざしましょう。

【2.化粧ノリを高める、ちょっとした裏ワザとは?】
化粧品選びだけでなく、化粧品をつける前の土台作りも大切。お化粧がしっかりフィットしていないと、地肌が疲れているように見えてしまいます。朝のスキンケア・メイクの前にひと手間かけることで、化粧ノリをぐんと高める裏ワザがあることをご存じですか?
それは、「ホットタオルで首からデコルテにかけての位置を温める」という方法。とても簡単ですが、お顔までしっかり血行を促進してくれるため顔色も化粧ノリもよくなります。タオルは熱くしすぎず、気持ちいい程度に感じる温度にするのがポイント。電子レンジで絞ったタオルを温めるのは手軽ですが温度調整がむずかしいため、お風呂より少し熱いぐらいのお湯に浸けたタオルを絞って、蒸しタオルのように使う方法がおすすめ。

■美肌を維持するために心がけたいプラスアルファとは

「肌に合うスキンケアと生活習慣改善で手に入れた、せっかくの美肌を衰えさせたくない!」というお悩みを抱えている方は、すでに美肌の実現から維持へ目的がシフトしているかもしれませんね。そんな場合には、日常のお手入れをきちんと続けながら、美容クリニックでシミ・シワ・たるみなどの治療を検討する方法もおすすめです。
もちろん、治療といっても整形手術のように大掛かりでお金がかかるものではありません。美肌のための治療法は、レーザーや高周波などを肌に当てて内側から元気にしていく「切らない治療法」がメインです。「シミやシワが目立つ段階ではないけれど、くすみや肌疲れを改善したい」というお悩みをお持ちの方もいるでしょう。そんな場合にも、肌表面の古い角質をおだやかに取り去る「ケミカルピーリング」や、美肌に関する総合的な改善が期待できる「レーザーフェイシャル」など、痛みや副作用を極力抑えた治療法が選べます。
また、万一シワなどが目立ち始めてしまっても、今は皮膚を切ったり糸などを埋め込んだりする治療法を選択せずに、しっかり治せる方法があります。注射だけでシワを治せる「ヒアルロン酸注入」「ボトックス」などの方法なら、外来の施術でしっかりシワを目立たなくできます。
シワだけでなくシミ・たるみなどのお悩みにも、外来だけで治療できて顔立ちもほとんど変化せず、ダウンタイムもほとんどない「切らない治療」が豊富に揃っています。

ケミカルピーリングはこちら

レーザーフェイシャルはこちら

■おわりに

この記事では、美肌になるための化粧品の選び方や使い方、そして日ごろの努力で手に入れた美肌を末永く維持するためのプラスのお手入れ法についてご紹介しました。
今は肌に合っている基礎化粧品があっても、年齢や環境が変化してくれば状況はまた変わるかもしれません。また、気になる部分をメイクでカバーすることが現在はできていても、それがむずかしくなってくる可能性もゼロではないでしょう。つねにご自分のお肌の状態やお手入れに気を配り、年代・環境・季節などの変化に応じてその都度対策をおこなうことも視野に入れておきましょう。
美容クリニックでの治療を検討している方は、まずカウンセリングでご自分に合った治療法を提案してもらうことからスタートしましょう。美容医療も医師がおこなう治療に変わりありませんから、ご本人にとってリスクとなり得るものをおすすめすることはありません。お肌に関するお悩み相談を兼ねて、まずはお気軽にクリニックをぜひお訪ねください。

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