■たるみを防ぐ基礎化粧品の使い方をチェック!
まずは、たるみを防ぐスキンケア方法についてご紹介しましょう。良い基礎化粧品を選んでいたとしても、使い方次第でたるみを増やしてしまう心配もあります。
・化粧水をつけるとき、ハンドプレスはしすぎない
化粧水を浸透させるために、両手で押し込む「ハンドプレス」は強くしすぎるとたるみの原因となることがあります。強く押さえず、軽くなじませる程度で済ませましょう。
・自己流でのマッサージは逆効果
肌のハリを出すために、毎日マッサージをしている方も多いかもしれません。しかし、自己流でのマッサージはたるみには逆効果となってしまうこともあります。美容理論に基づいた正しいマッサージを行う分には問題ありませんが、自己流の方法で強くマッサージを繰り返すことはたるみ予防という観点では控えた方が無難です。
・コットンを使うと摩擦で刺激に。化粧水は手でなじませて
化粧水をつけるときにコットンの使用を推奨している場合も多いのですが、コットン使いは慎重にしなければどうしても肌を摩擦してしまいます。肌への刺激は乾燥を招き、たるみの原因を増やしてしまうこともあるため、手を使って軽くなじませる方法がおすすめです。
■目の下のたるみには、どんな基礎化粧品を選ぶ?
目の下のたるみは、水分不足による肌の乾燥のほか、慢性的な身体の疲れや外部からの刺激、紫外線の悪影響などが積み重なることで出やすくなります。また、先に述べた原因で肌のターンオーバー(生まれ変わり)が不調となることでもあらわれやすくなります。
これらに対応した成分を含んだ化粧水や乳液・クリームを選び、くすみや透明感を取り戻すとともに、肌のターンオーバーのはたらきを活性化することで目の下のたるみを防ぎましょう。もちろん、身体の疲れが目元に影響しないよう生活習慣の改善にもしっかり努めるとなお良いでしょう。
■顔全体のたるみには、どんな基礎化粧品を選ぶ?
顔全体のたるみによって現れる肌トラブルには「ほうれい線」など深刻なお悩みにつながることが多く、基礎化粧品などのスキンケアで簡単に解決できれば良いのにと思っている方も多いでしょう。
とはいえ、顔全体のたるみはスキンケアだけで解消することは難しいもの。しかし、顔が全体的にたるんでしまうことには、日常生活での意外に身近な出来事が関連しています。長年肌に悪影響を及ぼし続け、顔全体のたるみを引き起こす厄介な存在、それは「紫外線」です。
紫外線の波長の1つである「UV-B」は日焼けや赤味、シミ・ソバカスなど目で見てすぐに分かる悪影響を与えますが、もう1つの「UV-A」は真皮に含まれる弾力成分に影響し、次第に肌のハリを奪ってしまいます。肌が年齢を重ねることでたるみやすくなる原因としては、加齢そのものよりむしろ長年浴び続けた紫外線の影響の方が大きいという有力な説もあるほどです。
「今さら紫外線対策をしても遅いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、紫外線を浴び続けたままではその弊害もさらに大きくなってしまいます。今からでも紫外線防止成分の含まれたスキンケアを日中のお手入れに活用し、年間を通じて紫外線から肌を守るよう心がけるとよいでしょう。
■基礎化粧品に含まれる、たるみに効果的な成分とは?
化粧品のはたらきだけでたるみを解消することは簡単ではありませんが、これ以上たるみを進行させず、さらに老け顔に見えてしまうのを防ぐためのお手入れをすることは、決して無駄ではありません。ここでは、たるみが気になり始めたら注目したい、基礎化粧品の成分について具体的にご紹介します。
・紫外線防止成分
日中のお手入れには必ず取り入れたいのが、紫外線を防ぐ成分を含んだスキンケアです。紫外線は目に見えませんが、肌が浴び続けると日焼けやシミ・ソバカスだけでなく肌の深部から弾力成分が奪われやすくなります。日々繰り返し紫外線を浴びていれば、弾力不足からのたるみが起こりやすくなることも。
日傘や帽子の活用とともに、紫外線防止成分(日焼け止め成分)が含まれたアイテムを1つ以上は使うことで、紫外線による肌への悪影響をカットしましょう。
・ビタミンC誘導体
美白成分としてよく知られているビタミンC誘導体ですが、実はたるみ予防効果にも優れているとされています。ビタミンCは肌内部の真皮にある線維芽細胞を活性化させるため、肌のハリ・弾力に関係するコラーゲンやエラスチン、保湿成分であるヒアルロン酸の産生を促してくれるのです。したがって、ビタミンCの不足は肌の弾力やうるおいを低下させ、たるみにつながってしまうことがあります。
基礎化粧品でビタミンC誘導体が配合されているアイテムを選ぶときは「脂溶性ビタミンC誘導体」が含まれているか確認するとよいでしょう。脂溶性ビタミンC誘導体は真皮まで浸透しやすいため、肌の弾力低下を防いでたるみの予防により役立ちます。
・レチノール(ビタミンA)
レチノール(ビタミンA)も、真皮の線維芽細胞を活性化させてターンオーバーを正常にし、肌のハリを取り戻す作用があることでよく知られる成分です。また、おだやかな角質除去作用があるため、レチノールはシミや吹き出物の跡にも有効である場合があるとされています。
ただし、肌が敏感な方が高濃度のレチノールを使うとピーリング効果が過剰となり、赤味や炎症が出てしまうこともごく稀にあります。またレチノールは、日光に当たると効果が弱まる可能性があるともいわれています。敏感肌の方がレチノール入り基礎化粧品を使うときは慎重になる必要があるほか、朝には使わず夜寝る前に使用するよう注意しましょう。
・抗酸化成分
酸化を抑える成分を「抗酸化成分」と呼び、人間が酸素を体内に取り入れてエネルギーを作るときに生み出される「活性酸素」が過剰にはたらくことを抑えてくれるとされています。たるみを始めとした加齢のサインは活性酸素の影響で現れやすくなるともいわれ、抗酸化成分を食生活やスキンケアで積極的に取り入れることで老化を予防できるとされています。
抗酸化成分には、最近若返り成分として話題になっているポリフェノールやアスタキサンチン、フラーレンなどのほか、先にご紹介したビタミンC誘導体などのビタミン類も含まれます。
これらの成分に加え、角質層にうるおいを与えてバリア機能を高めるセラミドや、高い保水効果で肌表面の乾燥をすぐに和らげるヒアルロン酸などの保湿成分も含まれた基礎化粧品を選ぶと、たるみ予防とその遠因となる肌の乾燥予防の両方に効果的です。
■年間を通して紫外線ケアをしっかり行うことで、たるみを予防
この記事では、基礎化粧品によるたるみケアの方法や、たるみ対策によいスキンケア成分などについてご紹介しました。
美容クリニックが推奨する、たるみが気になったらぜひ取り入れたいスキンケアラインなども揃っていますから、基礎化粧品を選ぶ際には市販のものや通販アイテムなどのほか、クリニックで取り扱っている肌へのやさしさとたるみへの効果にこだわったスキンケアシリーズなども検討してみるとよいでしょう。
「引き上げ乳液美容法」によるたるみのホームケア(基礎化粧品)